ニコンD70は、2004年に発売されたエントリ向けデジタル一眼レフカメラです。2003年に発売されてヒット製品となったキヤノン EOS KISSや、デジタル一眼レフ市場に参入してきたオリンパスやペンタックスへの対抗製品として開発されました。ニコン社では製品型番がD一桁のシリーズをプロ用フラッグシップモデル、D三桁のシリーズをプロのサブ用途やハイアマチュア用のミドルレンジモデルと位置づけてきましたが、D70シリーズはD二桁でエントリ向けと位置づけられています。
ニコンD70の大きな特徴は、一般写真家向けのエントリモデルでありながら単なる廉価版ではなく当時発売されていたミドルレンジモデルであるD100の性能を部分的に上回るスペックを備えている点にありました。例えば連写性能は秒間3コマの最大144コマとなっており、秒間3コマで最大6コマだったD100を大きく上回りますし、シャッター速度についても最速1/4000秒だったD100に対し、D70は最速1/8000秒での撮影が可能です。このようにニコンD70はデジタル一眼レフの普及が拡大した2003年~2004年に、他社製品を圧倒することを意図して発売されたデジタル一眼レフカメラです。