カメラのフィルムには大きさや素材などでいろいろな種類があります。一般的に多く使われてきたフィルムのサイズは35ミリと呼ばれるものです。近年はデジタルカメラの普及により、35ミリフィルムの出番は激減しました。そんな中で120フィルムを使用する中判カメラの世界では、今も主流はフィルムなのです。また、トイカメラとして人気を集めている安価な中判カメラもフィルムを使用し続けています。そんな、安価で楽しめる中判カメラの人気機種にダイアナカメラというカメラがあります。
ダイアナカメラは1960年代、香港の企業で制作されました。現在はロモグラフィーというオーストリアの企業で製造、販売が続けられています。ダイアナカメラはプラスチックのボディーとプラスチックのレンズを備えています。昔ながらのカメラらしいデザインと、独特の写りが人気を呼んでいます。ダイアナカメラで撮影すると周辺光量不足によるケラレやトンネル効果といった現象により、不思議な魅力を持つ写真が生まれます。通常、中判カメラは非常に高価なものですが、ダイアナカメラは5000円前後と大変リーズナブルです。ダイアナカメラは、芸術家を中判カメラの世界に誘う不思議な魅力を持つカメラなのです。